おもちゃ映画ミュージアム
おもちゃ映画ミュージアム
Toy Film Museum

2024.04.24column

アメリカの学生さんと7年8か月ぶりに再会!初めてお会いした時の振り返りをミュージアム開館前の新聞記事を添えて書きました‼

4月21日に来館いただいたフィリップ・ベントレラ・ジュニアさんとエリザベス・パンさんは、「とても楽しかった!」と何度も言って下さって‼お会いできたことをとても嬉しく思います。

二人ともアメリカ出身なのですが、日本語が上手。フィリップさんは兵庫県川西市からで、ALT(Assistant Language Teacher=外国語指導助手)をされています。映画が好きで、年間通じて大変多くの作品をご覧になっているそうです。展示している溝口健二監督作品で、ほとんどの脚本を手掛けた依田義賢先生の展覧会を熱心にご覧下さいました。

隣のエリザベス・パンさんは、岐阜県高山市から来館。今は高山市の国際交流員として、2021年10月から活躍されています。この仕事は5年間なので、あとしばらくは高山の人。おしゃべりをしていて、当館へは「以前大学の団体見学で来たことがある」と仰ったのでびっくり。ホームページを検索してもヒットしないので焦りました💦大抵こうした団体見学のことはブログで書いているはずなのに…。で、改めて調べてみると来館は2016年8月25日のことでした。26~28日には「第11回映画の復元と保存に関するワークショップ」が初めて東京で実施となり、私ども二人で上京しましたし、8月17~28日に当館で展覧会「Tona-Kai 13人のアーティスト『映画』を描くin京都」を開催していたこともあり、多忙を極めていました。それで、書かなきゃと思いながら、この時の振り返りを書けずじまいで終わっていたようです🙇エリザベスさんが仰って下さったおかげで、その時のコーディネーターだったナーヤ・ハーパーさんとのやり取りも含めて思い出しました。

インターナショナル ・スタディーズ・アブロードジャパン㈱の東京プログラムディレクターのナーヤ・ハーパーさんとのやり取りは前年の2015年12月に、京都市メディア支援センターの方と一緒に来館して下さったことから始まりました。丁度当館で発見されて大きく報道された日本最初の映画スター尾上松之助最晩年の『(実録)忠臣蔵』のことを話したのを記憶にとどめて下さったようです。その後アメリカのカルフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の教授と相談して下さって、2026年8月25日に実施となりました。

当日は同志社大学の授業で英語の当館紹介映像を作って下さった船渡麻衣さんに通訳をお願いしましたし、彼女の後輩にあたる同志社国際高校放送部の生徒さんたちにも国際交流の場になると思って声がけをしました。ナーヤさんとのやり取りによれば、このプログラムは人気があり申し込み多数だったそうです。おかげさまで館内は沢山の人で賑わいました。

最初に太田から館の説明をして、引き続き当館のフィルムアーカイブの取り組みを紹介しました。その中で貴重な発見となった先述の『(実録)忠臣蔵』」(1926年、日活)などの話をしている様子です。こうして救出し、修復をして保存するだけでなく、活用もしている様子を戦前のアニメーションなどの映像をお見せしながら具体的に紹介しました。

館内の展示も自由に触って体験して頂き、写真も撮って頂きました。説明・通訳には帰国子女である同志社国際高校放送部の妹尾梨紗子さんらも手伝って下さいました。

その彼女たちの取り組みについても発表して貰いました。UCSDの先生方や学生さんたちは皆さん、とても熱心に耳を傾けてくださいました。

振り返れば、妹尾さんたちの求めに応じて高校まで出かけて行って説明をし、2015年5月23日開館記念イベントとしてお招きした大森一樹監督の講演「京都と映画」の折に彼女たちが取材、それらを纏めて編集し、6月12日「NHK杯全国高校放送コンテスト京都府大会」に於いて、当館をテーマにした映像を出品へ。結果は残念でしたが、9月高校の文化祭用に修正し、その後も1月に再上映。それにとどまらず、2016年「春の高校放送フェスティバルinKyoto」用に再度1月に取材を重ね、より良い作品作りに尽力してくれました。

そのように全力投球で制作して下さった映像を、コンクールだけでなく、こうして海外の大学生さんたちにもご覧頂けて本当に良かったです。

代表の妹尾さんが関心を寄せて下さったのは、この京都新聞2015年2月6日付け夕刊の記事かもしれません。彼女たちは、作品を通して太田のフィルムや映写機への思いを多くの人に届けられるよう頑張ってくれました。新聞の写真には、10年間空き家で傾いていた古い建物の中に、天井から友禅板を下げる金具が下がったままの様子が写っています。ここを大勢の皆さんに手伝って貰いながら、今のような状態に徐々に作り変えてきました。妹尾さんたちが来て下さった時は高校2年生。あれから9年が経とうとしています。すっかり大人になって、今頃どのような活動をされているでしょうか。

先にも触れた尾上松之助最晩年の『(実録)忠臣蔵』や小津安二郎監督初期の喜劇映画『突貫小僧』など貴重なフィルムを寄贈して下さった熊本の米田伊一郎様がお読みになったのは、この日経新聞2015年4月9日付けの記事でした。東京の記者さんが来てくださいました。早いもので、来月5月18日この町家での10年目がスタートします。

エリザベスさんは、黄色のTシャツ姿の女性かなと思います。

エリザベスさんが、7年8か月も前のことを覚えていてくださったおかげで、こうして懐かしい振り返りが書けました。来年3月でこの町家の賃貸契約が満了となりますので、別の場所に引っ越すことになりましたが、エリザベスさんとフィリップさんは「新しい場所にも訪ねて行くから」と嬉しい言葉をかけて下さいました。ここに写っている皆さま、永らくご紹介できなくて申し訳ございませんでした。書きながら、いろんなことを思い出し、改めてご縁を得たことを本当に嬉しく思います。かけがえのない思い出です💗

 

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